みなさん、おはようございます。
お家でなにしましょうかねえ。
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先日、あたらしい曲『おちゃらけたよ』が、
サブスクリプションで配信開始となり、
ミュージックビデオも公開されました。
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今の状況では、きっと音楽を聴く気分になれない方も
たくさんいらっしゃるのだろうなと思いつつも、
私は日々音楽に救われ続けているから、
気が向いたときにでも聴いて頂けたら幸いです。
移動中欠かさず聴いている音楽の種類も、変わってきました。
眩しすぎず でもほの暖かく やわらかな色合い そんな音楽を
無意識的に選んでいるような気がします。
(具体的な例でいうと、レイハラカミさんやトクマルシューゴさん…)
なんとなく 陽だまりを求めているんだろうな。
どんな時でも安心できる体温ほどの温度で包んでくれるそんな場所を。
音楽は聴く人の居場所でもありますね。
いつでも出会った時の姿のまま、迎えてくれる。
LIVEだとまた違った表情になったりするけど、
知れば知るほど(聴けば聴くほど)「こんな一面があったんだ」など
発見がありますよねえ。
それもまた音楽のたのしいところのひとつ。
聴く媒体によっても変わってきますしね、CD レコード カセット。
全然違いますよね。音で言ったら私はカセットとレコードが好きだなあ。
移動中は基本的にサブスクリプションにしているから、
家でゆっくり作業しながら聴きたいのはレコード(ちょっと贅沢なきもち)
カセットも家で聴くけど、ポータブルカセットプレイヤーを持ってお散歩も
春の陽気にぴったりですね。でも今はできないか….。
余談ですが、サブスクリプション用のマスタリングとCD用のマスタリング、
本当は変えた方が良いんだなあって、
この間エンジニアさんと片寄さんと話していてハッとした。
正解はないんですが。
音量のことって、あんまり考えたことなかったけど(自分で調節できるから)、
サブスクで音楽聴くときって
いろんな音楽をたくさん聴けるからそのぶん、
聴いた瞬間の音量って大きい方がインパクトがあるのは当然だなあと。
単純に一聴して オッ て なるとゆーね。
印象重視の音作りの方がプレイリストでまとめられたときに耳に残ってもらいやすいだろうな。
CDは寧ろ自由にマスタリングできるかもねー、とか、そんなことを考えていました。
理想を叶えるのはなかなかリッチなことですけど、ほんとは適材適所な音楽がしたい。
リスナーが好きな媒体と音を選んで聴けるの、たのしいと思うし。
比較するのも面白そう(なかなかのマニアだ)
と、制作中の音源のMIXを聴き比べていたときに色々と閃いたのでした。
料理も最終調整で味を整えますよね、そんなかんじです。
ちょっぴり味を濃くしてみたり、甘みを足したり。
絵の工程でもありますね。
ほぼ完成の状態に最後、描き込んだり色を抜いてみたり…。
少し手を加えただけで不思議な位変わったりするので面白いなーて。
いちばんおいしいところ、たのしい作業でもありますね。
うーん、音楽探検隊。奥深し。(ジツニオモシロイ)
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さてさて
なんだか脱線してしまいましたが、
今回は新曲『おちゃらけたよ』について書きます。
この曲はインドネシア在住の同い年ビートメイカーpxzvcさんと作った楽曲です。
彼との出会いは小袋成彬さんからのご紹介でした。
一年半ほど前、
小袋さんと『御伽の街』制作中いろんなやりとりをしているなかで、
「カッコイイビートメイカーいるんだよねー」と、
紹介してくださったのがこの曲
いや〜 すきですよね〜〜
と、なり、気になりチェックしていた矢先に
小袋さんはインドネシアまで会いに行っていたのだ!(行動力がすごい)(見習いたい)
インドネシアから連絡が「彼、daokoの曲が好きだったんだって」と!
え、ええ〜海を越えて、そんな偶然、ある?!まいったな〜と舞い上がり、
3人のグループを作って貰ったのがきっかけです。
そこからpxzvcさんとは2曲demoを作り(ソッコーでトラック来て最高だった)
その中の1曲がこの『おちゃらけたよ』なんです。
当時私が見た渋谷はスクランブルスクエア建設中だったり、
駅周辺はものすごいスピードで変わっていってる最中。
元々渋谷の古着屋さんBOYとの出会いであったり、
旧PARCO内の2.5Dでライブをしたり、円山町で友人たちと遊んだり、
ティーンを過ごした思い出深い土地ではあったのですが、
トイズファクトリーに所属してからは益々訪れる機会が増え、
見慣れた景色がなんとなくぼんやりとあったんです。
そしてある日ふと空を見上げたら、空がビルで殆どみえなくなっていた。
自然物がない 完璧なデザインの集合体が増殖していく
人間の肌色がなんだか浮いてるような 居心地の悪さを感じて、
これは私がこの街に見合っていないのか 生命のスピードが
まったく追いついていかない 歩むごと 離れていく 街と私。
焦燥をかんじながらも、絶望もできない。
そんな、なんともいえない気持ちを表現した曲です。
歌詞で「熱量 漏れ出す疫病」と書きましたが、
これはコロナには全く関係ありません。
そもそも制作は1年半前にしていましたから。
どんな偶然だい。と思いながら、
不安を煽るような感じ方をさせてしまっていたら申し訳ないです。
これはSNSやニュースを見たときに感じる、“人々の漏電”を
暗喩した文でした。
どろどろと、人間のエネルギーが垂れ流されていく、簡単に。
よくない風潮が人と人に伝染していっている。
それを傍観している少女の目線で語っています。
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おちゃらけたよ
渋滞した脳幹に囁やけば 勝算なんか冗談にして
好感を買えるのは 余裕かどうか必死かどうか
どちらかなんだ
どんな気持ちで居たらいいんだろうね
外に出たら明るくて冷たくて おちゃらけたよ
死ぬ程なんて 死んでから言ってくれないか
爽快なやつを頼むよ
カッといってクッと見渡せるやつを
今日もシャワーで実像の汚れを落とそう
排水口から逃げ出すことはできなそう
「何もかもなくなれば!」と滅亡を願っても
数分後には笑えるよ 熱量 漏れ出す疫病
どんな気持ちで居たらいいんだろうね
外に出たら明るくて冷たくて おちゃらけたよ
どんな言葉で言えばいいんだろうね
街に出たら賑わいと酸欠で おちゃらけたよ
ひとりで喚く力も
いつのまにかなくなっていた
見透かしたような言葉で
わたしを閉じ込めて 何が楽しいの?
どんな気持ちで居たらいいんだろうね
外に出たら明るくて冷たくて おちゃらけたよ
どんな言葉で言えばいいんだろうね
街に出たら賑わいと酸欠で おちゃらけたよ
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今回のミュージックビデオはまずコンテを描き、そのコンテを元に
古くからの友人でもあるKota Watanabeさんと一緒に作り上げていきました。
絵は浮かんでも、それを実際三次元で実現することはひとりではできない。
今回関わってくれたひとたちのお陰で、
私の頭の中だけにあったイメージが、誰しもが観れる形で実現した。
頭から飛び出したような感覚。カンドーです!
四角い窓だけある 白い部屋 白い衣装 胸に赤い丸
ひとりで踊っている少女 シュール すこしこわい
こんなイメージで作り始めました。
衣装制作は飯嶋久美子さん(通称ぽろんちゃん)
ヘアメイクは久慈愛さん(通称ヘアメイク界のディーヴァ)
なんて愛に溢れた現場でしょうか。
そして今回とってもお世話になったのが、ELEVENPLAYのNON先生です。
ShibuyaKの時からのお付き合いで、ここ数年は個人レッスンでダンスを教わっている広島弁がめちゃんこかわいい尊敬する恩師です。
コンテに寄り添って、なおかつ私の癖を理解した上でピッタリな振りを
作ってきてくれるんです…。
踊るの楽しくて好きだし、何よりNONさんが大好きすぎるので、
教わり続けていきたいなー。
普段は私の好きな曲に振りをつけて頂き踊ったりしてます。
これがめっちゃたのしい(笑) りふれっしゅや〜
照明は光の魔術師と名高い yukimaeshimaさんです。
今回白い部屋だけというロケーションの中で、朝と昼と夜の移り変わりを
照明で表現してくださっています。す、すごい。
まえしーさんの光、なんとも綺麗で好きなんですよね。
いつもみなさんありがとう。
おふしょっと
(胸の赤丸は自分でペイントしましたアクリル絵の具で)
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ここまで読んで頂きありがとうございました。
どんな気持ちでいたらいいかわからないひとがたくさんいると思います。
私もそのひとりです。
今は、音楽が心休まる場所になればいいな。
そんな祈りを込めた曲のご紹介でした。
どうかみなさまご自愛くださいね。
ダヲコ