卯月

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ずいぶんあたたかくなったね

お散歩日和がつづきますね 

磨り硝子から覗くお日様をぼうっとみていた

こんな気持ちは知っている

いつだったか 忘れちゃったけど

窓の隙間からはいりこむ 外の世界の音

遠い遠いところからやってきた音が身体にぺたぺたとはりつく昼下がり 意味もなく雑然とした心内

頭の中で何人かの私がずっと喋ってる

五月蝿くても 止め方がわからないから

言葉に助けてもらう

形にすることでひとりでいられる

ようし ようし いいこいいこ

言葉だって撫でられる

春のあたたかさで大概のものはふやけてしまっているのだろう

「永遠がないなんて 永遠があるって信じてたのに」

弱った友人から溢れた言葉をふとおもいだす

 ないもんはない 死ぬんだもんだって人って

いつ死ぬかわかんないんだもん 

永遠がないから楽しいことを楽しいと認識できたり

丁寧に生きようとしたり 必死になったりする訳だけど

なんで永遠を求めてしまうのだろう? 特に愛とか 

考えれば考えるほど 夜の空の向こう側が脳裏に浮かぶよ

最高な瞬間だけは 永遠を感じたりする

音楽を聴いて心震えたとき

好きな人と抱きしめあっているとき

涙が出るほど笑っているとき

心のバイヴレーションが最高潮に達したときだけ

その瞬間だけが いちばん永遠に近いような気がする

手には入らないもの 心にも収まりきらないきもち

答えのないものの居心地の良さともどかしさ

愛しているみんな長生きしておくれ