こんばんは。
夜が長くなって、冷え込んできましたね。
冬支度は着々と。
みなさんも風邪を引かぬようにお過ごしくださいね。
寒いのがどうにも駄目で冬は苦手ですが、
思い返せば不思議と冬の思い出って鮮明だったりしますね。
寒かったこと 温度は思い出せないけれど。
こんなに寒かったっけねえ なんて毎日のように思う。
この時期特有のすんとした“匂い”は直ぐに心に作用する。
なんともいえない気持ちになる匂い。
そんなことを 一昨年出版された「ワンルーム・シーサイド・ステップ」という小説でも書きました。
あの頃からは部屋も変わって、生活も変わったけれど、
今でも当時のワンルームを思い出しては言葉を紡いだりしています。
どこへ行ってもたのしいこと かなしいことは順番に訪れる。
自炊をしていると、何年も経っているのに母の愛情に触れる瞬間がある。
特に感じたのは果物。我が家では毎朝、食卓には果物があった。
季節毎に変わっていく種類。苺や桃やメロンや葡萄。
スーパーで買い物をしていると、果物の値段に驚く。
自分で買うときはご褒美感覚。栄養面からみても、まさに宝石のような存在です。
苺をスプーンで潰して、砂糖を振りかけ、牛乳をかけて食べるのが好きだった。
プラムが大好きなので旬の時期になると冷蔵庫にはいつもプラムがあった。
親と離れて暮らすと 些細なことから今まで包まれていて気づかなかった大きな大きな愛情に気づく。
私は高齢出産で生まれた末っ子なので、姉達より過ごせる時間が短い。
それは生まれたときから決まっていることなので仕方ないけれど、
時偶すごくさみしくなったりする。
あと何回会えるだろうか。
大切なひとにはできるだけ 会えるだけ会わないと、と思う。
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最近私は、レコーディングをしておりました。
まだ全貌はお話できないのですが、GREAT3の片寄明人さんと一緒にスタジオに入っていました。
片寄さんと出会ってから五年程経ちました。
当時私は十七歳。メジャーデビューアルバムに向けて高校が休みの日曜日などにレコーディングをしていたのを思い出します。
メジャー1stアルバム「DAOKO」は片寄明人さんとはじめて一緒に作ったアルバムです。
それまで宅録だった自分が大きなスタジオでプロの方々とレコーディングを共にすることは大きなハードルだったと思います。
そんな右も左も分からないヤワヤワな私でも優しく迎え入れてくれたのが片寄さんでした。
変わらず、ずうと優しい片寄さん。
何より嬉しいのが私の言葉にとても共感してくださること。
そして、声を褒めてくださること。
私も 私の素敵なところってなんだろうと考えたときに浮かぶのが
言葉と声であり、片寄さん自身が扱われる言葉も、持つ声も好きだからとっても嬉しい。
私の作品のデモに真摯に向き合って、
みなさまに届くように一緒に考えてくれる。
自分だけでは客観視できない面や音楽的な解釈が時間をかけていくと、
段々解れていって やわらかであたたかな熱量を持った作品が生まれていく。
ライブプロデューサーとしてライブも一緒につくってくださっているので、
大切な なくてはならない存在ですね。ほんとうに…。
リハーサルも共に入って 本番に来てくださるお客さんの気持ちを考えたアドバイスであったり音楽面での修正であったり、
バンドメンバー含めたみんなで準備するライブ。
そしてお客さんみなさまと会場で出会ったときに完成するライブ。
つい先日ツアーが発表されました。
” 二○二○ 御伽の三都市 tour “
東京・名古屋・大阪をバンドメンバーと共に巡ります。
チケット先行受付もはじまっていますので、是非。
ツアーのバンドメンバーは
網守将平さん(鍵盤)
永井聖一さん(Guitar/ 相対性理論)
鈴木正人(Bass / LITTLE CREATURES)
大井一彌(Drums / DATS、yahyel、LADBREAKS)
です。
大好きな人達とみなさんに会いにいけるのたのしみすぎる!
わくわく。
鍵盤&編曲&バンマスである網守さんは私の尊敬する音楽家でもあります。
出会いはYMCのコンサートの時だったけれど、
ソロでやられているアルバムを聴いて本当に心震えました。
次々に飛沫をあげる美しい音の粒たちがどこか寂しそうで好き。
本人に「網守さんの曲はどこか寂しそうで、とってもすき!」って伝えたら、
「なんかいいねそれ。」って言ってました。彼らしい返答。
寂しそうっていうのはマイナスイメージの語弊を生みそうですが、
根本が寂しいベースの人間からしたら音を通して勝手に寂しい感覚の部分で共感しちゃったよ〜!って話なのですが、
心が共鳴する音楽はそんなに沢山知らない。
実際に網守さんの音楽を聴いていると泣けてくるときがあります。
でもそれは網守さんの曲が”寂しそう”だから泣いたのではなく、
音達にあたたかな救いを感じたからです。
音楽は日常に彩りを与えてくれるなあと日々思います。
網守さんのパタミュージックというアルバムから感じた言葉達を羅列すると、
薄暗いワンルーム・街・都会・夕暮れ・原っぱ・電線・青年・煌めき
外から見た窓・電車内・コンクリート・彼女
….
こう言葉にしてみると、実際の歌詞ともリンクしているだろうし、
私がこの音楽を聴きながら歩いている情景とも重なっていそうですね。
街を歩きながら聴いていると、街や人が色づいて見えます。
特に“偶然の惑星”という曲は踊りだしたくなるような気持ちになります。
ちょうどリリースされてから一年が経ったそうですよ。
是非みなさまにも聴いていただきたいなあ。
私のバンド編成でのライブ、前回だとWWWXでのライブと東阪ツアーでのセットリストはすべて網守さん編曲なので、来年のツアーに向けてのエッセンスもきっと見つかるはず…!
久々のブログ更新でした。
また会いましょうね。