粒子

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中央線快速の車窓から 高速で流れていく建物や人 なるべく情報を取り零さないように注意深く目で追う 一瞬が連なる イヤフォンからは大江千里の昼グリル 歩いて通った道を電車は数秒でなぞりきる ベランダで洗濯物を干している人 煙草を吸っている人 背伸びをする警備員さん 帰路の小学生 色褪せたラブホテル はにかむ広告の女 流れ込む人集り新宿 音を耳に注ぎ込めば目の前の現実が作品になる 今私が何処に居てどんな気持ちでどんな性格でどんな人生を歩んできたのかを明確にする為に 降車後目黒駅のホームの柱に隠れてメモを残している 今の感覚が特別なものだとしたら残しておかないと すぐぼやけてしまう  鮮度を保ったまま保存しなくちや 新陳代謝のこさなきゃ そうするのが好きだからなんだけど フレーミング・リップスのRace For The Prize が流れてきた 素晴らしいような気になる