オレンジ

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久しぶりに都内を出た。

湘南新宿ラインにガタゴト揺られて一時間半。

詩をiPhoneのメモに残してる内に寝てしまっていた。

目を開けたら降りる駅の手前の駅で、

慌てて立ち上がり、開ボタンを押した。

少し陽が落ち橙色のフィルターが掛かった駅に降りた瞬間吸い込んだ空気で目が覚めた。

美味しい、のかどうかわからないけれど、

山や川の匂い。草木の匂い。

私は自然の匂いがすきだ。景色もすき。

二ヶ月前に来た時は綺麗に刈られて乾いた土だけだった田んぼも、水が溜められ青々としたイネの苗が揃って植えられていた。

夕日が反射した水田を助手席から眺めていた。

腰を曲げて苗を植えている農家のひともちらほら。

明日お米を食べるときには、あの風景を思い出そう。

麦畑は黄金に輝いて風にそよいでいた。ひたすらに美しかった。ナウシカを思い出すような。

国道にある水色の橋の下に流れる川に行った。

大きな石も小さな石も角が削れてまあるくなっているのが、かわいらしかった。

水切りをやってみたのだけど、ちゃぽんと飛沫が飛ぶだけで全然跳ねていかない。

経験不足ですね、今年はたくさん川遊びがしたいな。

ちゃらちゃら 水が流れていた。

さらさらというより ちゃらちゃら。

そしてきらきらしていた。

石の間にてんとう虫を見つけたと思ったのだが、どうやらテントウムシダマシという種類らしい。

どちらにしてもかわいいから指に乗せたかったんよ。

大きな池にも行った。

随分陽が沈んで柿色に染まりつつある池のほとりで寝っ転がって空を見た。

首の長い鳥が二羽西から東へ飛んで行った。

じゃれあう兄弟のようにも、夫婦のようにもみえた。

池の鯉に向かって手を叩くと、口をパクパクさせて此方へ来るのが楽しくて餌を持ち合わせてないのに何回も手を叩いたバチが当たったのか、カメラケースを池に落とした。

急いで救出したのだけれど、悪戯に面白がったりしてはいけないなと思った。

鯉が水面に上がって沈む動作をするたびに広がる波紋をじっとみてるだけで、すうーと心が安らいだよ。

夜になると蛙が それはもう何百匹(それくらい居るであろうと思う程の音量だった)と一斉に鳴き出したので、ええーこんなボリュームふつうなのー?と驚いた。

求愛してるんだよ、と教えてもらい、お盛んなのですね などという会話をした。

今も夜通し叫ぶように鳴いている。

星が数え切れないくらい見えるの、すごく嬉しい。

今日はちょうど半月くらいでしたね。

目があまり良く無いので本当はもっと見えるはずなのだろうけど、それでも東京の空を眺めてきた私からしたら贅沢なくらいなんです。

一ヶ月に一度は今日みたいに自然で過ごしたいなと思います。

時間がゆっくり感じられて、目と耳が喜ぶ感じがする。

東京は遊べるところがたくさんあってたのしいですが、

たまに目も心も曇りそうになるのはなんでだろ。

調整するために定期的に自然へ遊びに来るんでしょうね。

都会が羨ましい方からしたらなんじゃそらと思われそうな話ですが….。

ないものねだりで片付けたくはないんですよ。

今日は日記然とした日記でしたね。

マイナスイオン取り込めてはっぴーな、だをでした。

よいゆめを!